『赤い帽子を被った男の肖像』(あかいぼうしをかぶったおとこのしょうぞう、伊: Ritratto di giovane in pelliccia、英: Portrait of a Man in a Red Cap) は、イタリア盛期ルネサンスのヴェネツィア派の巨匠ティツィアーノ・ヴェチェッリオが1516年ごろ、キャンバス上に油彩で制作した絵画である。かつて、作品の雰囲気、ポーズ、技術のためにジョルジョーネに帰属されたこともある。1915年以来、ニューヨークのフリック・コレクションに所蔵されている。
作品
この作品は一般にティツィアーノの初期の作品と見なされている。『手袋を持つ男』 (ルーヴル美術館) とともに画家の パドヴァ滞在期 (1513-1515年ごろ) 直後に帰属される2点の男性肖像画のうちの1点である。フリック・コレクションは本作の制作年を1516年ごろとしている。
この絵画のモデルとして、さまなざな人物が提唱されてきたが、確証はない。この人物は、かつてジョルジョーネに帰属されたこともあるティツィアーノの『合奏』 (パラティーナ美術館、フィレンツェ) の中央の人物に類似している。
絵画は少なくとも17世紀には明らかによく知られていた。イタリア・バロック期の画家カルロ・ドルチは、自身の絵画『聖アンデレの磔刑』 (パラティーナ美術館、フィレンツェ) の背景に『赤い帽子を被った男』の人物の複製を描いている。
本作は、何人かの個人の所有を経て、1906年にクリスティーズで競売に掛けられ、ヒュー・レイン卿に購入され、1915年にヘンリー・クレイ・フリック に購入された。1910年に、美術批評家のチャールズ・リキッツは、1906年におけるこのティツィアーノ肖像画の発見について以下のように記している。
脚注
参考文献
- Ryskamp, Charles; Davidson, Bernice; Galassi, Susan; Munhall, Edgar; Tscherny, Nadia (1996). Art in the Frick Collection: Paintings, Sculpture, Decorative Arts. New York: Harry N. Abrams, Inc., pp. 26, 50.
- "Portrait of a Man in a Red Hat - Collections". The Frick Collection. Retrieved 21 August 2022.
- "Portrait of a Man in a Red Cap - Exhibitions". The Frick Collection. Retrieved 21 August 2022.
- Dalvit, Giulio and Elizabeth Peyton, Titian's Man in a Red Hat. New York: The Frick Collection, 2022. ISBN 978-1-913875-30-5ISBN 978-1-913875-30-5
帰属
- この記事には現在パブリックドメインとなったRicketts, Charles (1910). Titian. London: Methuen & Co. Ltd. pp. 45–46, 177, plate xxvii.からの記述が含まれています。
外部リンク
フリック・コレクション公式サイト、ティツィアーノ『赤い帽子を被った男の肖像』 (英語)
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